あたまの図書館

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赤坂真二 『自立論』

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『自立論』

 赤坂真二先生の隠れた名著、『自立論』

 

初めてこの本に出会った時は衝撃を受けた。大学の図書館。

「勇気づけのバイブルだ!」と感動したなあ。

 

社会人になって4年が経った。

大学時代は勇気づけの「方法」に目がいっていたことがわかる。

今は「在り方」に目が行く。

 

宿題をやっていて「こんな問題分かんない!」と声を荒げたら、「一生懸命やったから、腹も立つよね」と言ってやりたい。

けんかして帰ってきて「○○ちゃんなんてきらい!」と怒っていたら「キライになるほど、怒っているんだね」と言ってあげたい。

大事にしているペットが死んで、悲しんでいたら「悲しいね、大好きだったもんね」と言ってやりたいですね。

 

赤坂先生の心が伝わってくる。この心を伝えるための、勇気づけなんだよなあ。手段でもあるけど、自分の真ん中に子どもことを思う心があるから勇気づけになるんだよな。ものすごく共感しながら読んだ。

 

先日、前任校の慰労会に参加した。過去にお世話になった教頭先生が、「この歳になっても学ぶことはまだまだある」と仰った。

「今までは、何かあると、子どもにすぐに『大丈夫だよ』って声をかけてた。安心させるつもりで。でもそれって、こっちの都合なんだよな。子どもからしたらまずは共感してほしいんだよ。新しい勤務地の先生の対応を見てそう思った。」という。

 

教師はつい、「どうしたの?」「何かあったの?」「大丈夫?」と声をかけがち。

でもそれって、教師の不安感からくるものなんだろうな。

そしてそれは、子どもへ伝染する。

 

そうじゃなくて、まずは子どもの立場にたつこと。

その子のことを理解しようとする姿勢でいること。

 

そんなことが大切なんだと改めて思わされた。